要点:採用代行(RPO)の中途費用相場は月額10万〜80万円です。342人利用調査・市場データに基づき、RPOの料金体系、設備工事会社が導入すべき条件と導入すべきでない条件、人材紹介との違いを整理します。
- この記事の結論
- 1. RPOの市場と費用の実データ
- 2. 人材紹介・求人広告との違い
対象読者:設備工事会社の採用担当者・経営者
この記事の結論
採用代行(RPO)は「採用の外注」ではなく「採用工程の部分請負」です。導入判断は相場の高低ではなく、年間採用人数・採用計画の継続性・社内の専任有無の3点で決まります。
費用の相場感は、利用者342人調査では「月額10万〜20万円未満」が最多(18.8%)、業務範囲で分けると一部業務の委託は月額10万円台〜、採用業務全般の委託は月額40万円台〜が目安です。本記事では、この数字の読み方と、設備工事会社特有の判断ポイントを整理します。
1. RPOの市場と費用の実データ
| 調査指標・項目 | 数値・費用相場 | 特徴・設備会社への留意点 | 出典 |
|---|---|---|---|
| RPO月額費用の最多帯 | 月額10万〜20万円未満(18.8%) | 応募者一次対応やスカウト配信など部分業務の委託が中心 | RPO利用者342人調査 |
| 業務全般委託の相場 | 月額40万〜80万円程度 | 母集団形成から日程調整・合否連絡まで一括運用 | 業界標準相場(試算) |
| 採用アウトソーシング市場規模 | 約706億円(前年度比+12.4%) | 人手不足の激化を背景に採用外部委託が拡大傾向 | 矢野経済研究所(2022年度) |
| 比較:人材紹介の費用水準 | 理論年収の25%〜35%(成功報酬) | 単発採用向きだが、複数人採用時はRPOより高額化リスク大 | 一般的人材紹介市場 |
矢野経済研究所によると採用関連アウトソーシング市場は2021年度628億円から2022年度は約706億円へ12.4%増と拡大しており、RPOは一般化しつつある選択肢です。一方で料金体系は月額固定・従量制・成功報酬の3類型があり、同じ「RPO」でも業務範囲によって費用が4倍以上違うため、相場の単一数字だけでは比較できません。
2. 人材紹介・求人広告との違い
RPOは成果報酬ではなく業務請負が基本です。人材紹介(成功報酬・年収の25〜35%程度が相場)との構造的な違いは次の通りです。
- 人材紹介: 候補者を「持ってくる」。採用できなければ費用は発生しないが、1件あたりの単価が高く、依存すると採用ノウハウが社内に残らない(人材紹介依存と自社採用のコスト比較を参照)
- RPO: 候補者を「探して接する工程」を代行する。固定費が発生する代わりに、母集団形成の運用が外部専門者の仕事になる
- 求人広告: 媒体を「買う」。原稿作成・応募対応は自社負担のまま
3. 導入すべき条件・すべきでない条件

導入が向いている条件
- 年間採用人数が安定している(例: 毎年5〜10名の計画採用)。固定費の月額契約と相性が良い
- 採用業務の季節変動が大きい(新卒シーズン・工事期)で、繁閑に合わせた体制を組みたい
- 現場担当者を採用業務から外したい(施工Capacityが逼迫しており、現場の時間を採用に使えない)
導入が向いていない条件
- 年間採用が1〜2名程度。月額10万円台でも年間100万円超となり、単発の人材紹介や求人広告の方が総費用を抑えられるケースが多い(試算)
- 採用要件が固まっていない。外注先は「要件どおりの候補者を探す」仕事であり、要件設計の代行ではない(「資格者募集」だけでは採れない理由で整理した求人設計は先に済ませる)
- 採用ノウハウを社内に残したい。代行すると工程の運用知識が社内に蓄積されない。脱却ステップは採用費を削減する7つの方法を参照
4. 設備工事会社特有の判断ポイント
設備工事の採用では、資格要件(電気工事士・施工管理技士等)と現場種別(ビル設備・プラント・住宅設備)で候補者の適合が大きく変わります。RPO導入時の失敗の多くは「工事業界の知識がない代行先が、要件の読み替えに失敗する」ことに起因します。
契約前の確認事項は次の3点です。
- 建設・設備工事の採用実績があり、資格要件( first種電気工事士、1・2級管工事施工管理技士等)の意味を理解しているか
- 応募者対応だけでなく、求人票・採用ページの改善提案まで含むか(工程の丸投げより、自社資産が育つ契約を選ぶ)
- KPIの定義(母集団数・面接通過率・内定承諾率・定着人数)を契約時に共有できるか
5. RPOとAIの組み合わせ
採用工程のAI化が進む中で、RPOに委託すべき工程とAI化すべき工程は分けて考えるのが合理的です。AI導入企業の73%が工数削減を実感する一方で、成果につながらない導入パターンが知られており、工程ごとの効き方の違いは採用工数を本当に削減する工程の選び方で整理しています。定型対応(面接調整・応募者連絡)はAI化・RPO化の両方が効きますが、判断業務(選考・内定後フォロー)は自社に残すべき工程です。
まとめ
- RPOの中途相場は月額10万〜80万円で、業務範囲で大きく変わる(342人調査の最多層は10〜20万円未満)
- 判断基準は年間採用人数・計画の継続性・専任有無の3点
- 設備工事では「工事業界の資格・現場種別を理解する代行先か」が成否を分ける
- 定型工程は外注・AI化、判断工程は自社、が基本の切り分け
FAQ
Q. RPOの費用相場はいくらですか?
月額10万〜80万円が目安です。利用者342人調査では「月額10万〜20万円未満」が最多(18.8%)で、業務範囲で分けると一部業務の委託は月額10万円台〜、採用業務全般の委託は月額40万円台〜です。同じ「RPO」でも業務範囲によって費用が4倍以上違うため、相場の単一数字だけでは比較できません。
Q. 年間採用が1〜2名程度の会社でもRPOを導入すべきですか?
導入が向いていません。月額10万円台でも年間100万円超となるため、単発の人材紹介や求人広告の方が総費用を抑えられるケースが多いです(試算)。RPOが向いているのは、年間採用人数が安定している、採用業務の季節変動が大きい、現場担当者を採用業務から外したい、という条件です。
Q. RPO契約前に、代行先をどこで見極めればよいですか?
次の3点を確認します。1) 建設・設備工事の採用実績があり、資格要件(電気工事士・施工管理技士等)の意味を理解しているか。2) 応募者対応だけでなく、求人票・採用ページの改善提案まで含むか(工程の丸投げより、自社資産が育つ契約を選ぶ)。3) KPIの定義(母集団数・面接通過率・内定承諾率・定着人数)を契約時に共有できるか。
出典
- 矢野経済研究所 人事・総務関連業務アウトソーシング市場調査
- BOXIL Magazine 採用代行(RPO)の費用相場(342人調査)
- NeoCareer 採用代行(RPO)の費用相場
- 採用代行.jp RPO費用の相場ガイド
※費用相場の数字は比較サイト掲載の利用者調査・料金案内に基づく参考値であり、個別契約の条件により変動します。
フルスクラッチ開発との単純比較ではなく、自社標準の積算(直請・再利用前提)との比較で費用を抑える設計です。※削減率は案件の要件・既存資産の流用可否により大きく異なり、特定率を保証するものではありません。積算前提は料金シミュレーター・/price-list/の算定条件をご確認ください。自社の規模や自動化したい業務を選択するだけで、想定開発費用と手作業による工数削減効果をその場でシミュレーションできます。