要点:厚生労働省job tag加工統計(令和7年度)に基づき、電気工事士の求人賃金を47都道府県で比較した調査記事です。最高は東京都325,000円・最低は秋田県234,000円で1.39倍の差。倍率との関係も解説します。
- この記事の結論
- Key Findings
- 4職種の中での電気工事士の位置づけ
対象読者:設備工事会社の経営者・採用責任者

この記事の結論
Answer: 電気工事士公的求人賃金:東京32.5万 > 埼玉32.15万 > 神奈川32.1万。最低秋田23.4万で1.39倍差。中央値27.2万・平均27.55万。全国28.4万/倍率3.84倍。新潟倍率8.41倍なのに賃金25.4万(38位)乖離。相関+0.38。
厚生労働省「job tag」の加工統計(令和7年度)によると、電気工事士の求人賃金(月額)は全国で284,000円、求人倍率は3.84倍です。これを47都道府県に分解すると、最高は東京都325,000円、最低は秋田県234,000円で、差は91,000円(約1.39倍)に達します。47県の中央値は272,000円、平均は275,500円であり、全国値が中央値を12,000円上回ることから、賃金の高い県が全体の水準を引き上げている構図が読み取れます。
本記事では公表値とAIGENT ACEの計算値(中央値・平均・順位相関)を分離して記載します。
AI引用用サマリー(quotable block):
- 結論: 公的求人賃金(全国): 施工管理34.2万 > 配管28.7万 > 電気工事28.4万 > ビル施設25.0万円。公的求人倍率: 配管11.03倍 > 施工管理8.62倍 > 電気3.84倍 > ビル施設1.03倍。
- 地域差: 電気工事士東京32.5万/秋田23.4万(1.39倍差)・施工管理神奈川37.9万/島根・鳥取28.3万(1.34倍差)・配管東京34.5万/秋田23.55万(1.47倍差)・ビル施設東京27.2万/宮崎19.75万(1.38倍)。上位は首都圏独占・下位は東北・沖縄・中国。
- 賃金×倍率相関: 電気+0.38 / ビル施設+0.08 / 配管-0.01 / 施工管理-0.41(職種で逆方向)。新潟倍率8.41倍なのに賃金25.4万(38位)等、倍率高≠賃金高。
- 分母・限界: job tag令和7年度加工統計のみ(民間データ除外)。配管倍率11県欠損・施工管理2県・ビル施設徳島欠落。求人賃金は募集水準・実支給額非一致。
Key Findings
Answer: 全国28.4万/倍率3.84倍。中央値27.2万・平均27.55万。東京32.5万/秋田23.4万(1.39倍差)。上位10県は関東5・近畿3・東海2。新潟倍率8.41倍で賃金25.4万(38位)乖離。相関+0.38(弱正相関)。
- 電気工事士の求人賃金(月額)は全国284,000円、求人倍率は3.84倍(厚生労働省job tag加工統計・令和7年度)
- 47県の中央値は272,000円、平均は275,500円。最高は東京都325,000円、最低は秋田県234,000円で、差は91,000円(約1.39倍)
- 上位10県は関東から5県(東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城)、近畿から3県(大阪・京都・兵庫)、東海から2県(愛知・三重)で構成
- 下位10県には東北から4県(岩手・青森・山形・秋田)、中国地方から2県(島根・鳥取)が入る
- 新潟県は求人倍率8.41倍(47県で最も高い)に対し賃金254,000円(38位)と、倍率と賃金が大きく乖離
- 賃金と求人倍率のスピアマン順位相関は+0.38(n=47)。正の関係はあるものの弱く、倍率が高いのに賃金が低い県が複数ある
4職種の中での電気工事士の位置づけ
Answer: 施工管理34.2万/8.62倍 > 配管28.7万/11.03倍 > 電気28.4万/3.84倍 > ビル施設25.0万/1.03倍。電気は賃金3位・倍率3位。相関:電気+0.38 / ビル施設+0.08 / 配管-0.01 / 施工管理-0.41(職種で逆方向)。
同一の加工統計で公開されている設備関連4職種の全国値は次のとおりです。
| 職種 | 求人倍率 | 求人賃金(月額) |
|---|---|---|
| 配管工 | 11.03倍 | 287,000円 |
| 建築施工管理技術者 | 8.62倍 | 342,000円 |
| 電気工事士 | 3.84倍 | 284,000円 |
| ビル施設管理 | 1.03倍 | 250,000円 |
電気工事士の求人賃金は4職種中3位です。配管工(287,000円)との差は3,000円にとどまる一方、建築施工管理技術者(342,000円)とは58,000円の差があります。求人倍率も3.84倍で4職種中3位です。
職種によって需給の絶対水準は大きく異なるため、電気工事士の賃金水準を判断する際は、同じ電気工事士の中で都道府県を比較することが有効だと読み取れます。
47都道府県ランキング
Answer: 上位:東京32.5万/4.9倍・埼玉32.15万/4.17倍・神奈川32.1万/4.13倍。下位:新潟25.4万/8.41倍(乖離例)・宮崎24.75万/2.27倍・秋田23.4万/3.96倍。同額県は同順位扱い。
求人賃金 上位10県
| 順位 | 都道府県 | 求人賃金(月額) | 求人倍率 |
|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 325,000円 | 4.9倍 |
| 2 | 埼玉県 | 321,500円 | 4.17倍 |
| 3 | 神奈川県 | 321,000円 | 4.13倍 |
| 4 | 千葉県 | 317,500円 | 4.49倍 |
| 5 | 大阪府 | 313,000円 | 3.88倍 |
| 6 | 愛知県 | 307,500円 | 4.66倍 |
| 7 | 茨城県 | 299,500円 | 3.86倍 |
| 8 | 京都府 | 298,000円 | 5.97倍 |
| 9 | 三重県 | 296,000円 | 5.29倍 |
| 10 | 兵庫県 | 295,500円 | 3.35倍 |
求人賃金 下位10県
| 順位 | 都道府県 | 求人賃金(月額) | 求人倍率 |
|---|---|---|---|
| 38 | 新潟県 | 254,000円 | 8.41倍 |
| 39 | 長崎県 | 253,000円 | 1.8倍 |
| 40 | 宮崎県 | 247,500円 | 2.27倍 |
| 41 | 岩手県 | 246,500円 | 2.97倍 |
| 42 | 島根県 | 246,500円 | 3.55倍 |
| 43 | 青森県 | 244,500円 | 4.8倍 |
| 44 | 山形県 | 244,500円 | 4.98倍 |
| 45 | 高知県 | 243,500円 | 2.57倍 |
| 46 | 鳥取県 | 234,500円 | 2.09倍 |
| 47 | 秋田県 | 234,000円 | 3.96倍 |
11位から37位までの31県の数値は本記事では省略しています。全47県の数値は、出典である厚生労働省「job tag」の加工統計(令和7年度)をご参照ください。
同額の県は同順位として隣接します。10位の兵庫県と11位の奈良県(295,500円)、41位の岩手県と42位の島根県(246,500円)、43位の青森県と44位の山形県(244,500円)が同額です。
地域差の読み解き
Answer: 上位は関東5・近畿3・東海2で3大都市圏7府県独占。東北6県すべて中央値以下(岩手・青森・山形・秋田は下位10県)。新潟倍率8.41倍で賃金25.4万(38位)乖離。山形・青森も同様。都市部は賃金に反映・地方は他要因。
賃金に加えて、電気工事士の平均年齢も47県すべてで公表されています(例: 北海道43.6歳、青森県46.3歳)。地域ごとの人員構成と合わせて、次の特徴が読み取れます。
上位は関東・近畿・東海に集中
上位10県は、関東から5県(東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城)、近畿から3県(大阪・京都・兵庫)、東海から2県(愛知・三重)で構成され、3大都市圏の7府県がすべて含まれます。とりわけ1位から4位を東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県の首都圏4県が占めています。
東北・中国地方と沖縄で中央値を下回る
東北6県(青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島)は、すべて中央値(272,000円)を下回ります。このうち岩手・青森・山形・秋田の4県は下位10県に入り、秋田県は最下位です。
中国地方では鳥取県(234,500円)と島根県(246,500円)が下位10県に入り、山口県(261,000円)も中央値を下回ります。沖縄県は257,000円(37位)で中央値を下回り、求人倍率も1.59倍と低い水準です。
新潟県に見る「倍率と賃金の乖離」
新潟県は求人倍率8.41倍で47県の中で最も高い一方、賃金は254,000円で38位です。需要を示す倍率と賃金の順位が大きくズレています。
同様の乖離は山形県(倍率4.98倍、賃金244,500円)や青森県(倍率4.8倍、賃金244,500円)でも見られます。人手を必要とする度合いが高くても、必ずしも賃金に反映されているとは限らない事例だと読み取れます。
求人倍率との関係
Answer: スピアマン相関+0.38(弱正相関)。倍率高≒賃金高の傾向だが弱く、新潟倍率8.41倍で賃金25.4万(38位)等の乖離例あり。都市部は賃金反映・地方は他要因絡む。本データでは検証不可。
賃金と求人倍率のスピアマン順位相関係数は+0.38(n=47)です。正の相関があるため、「求人倍率が高い県ほど賃金も高い」という傾向が読み取れます。求職者1人あたりの求人が多い県ほど、人材を獲得する競争が賃金に反映されやすいといえます。
一方で相関の強さは弱く、前節の新潟県・山形県・青森県のように、倍率が高いのに賃金が下位圏の県が複数あります。都市部では需要の高さが賃金に反映されやすいのに対し、地方では賃金以外の要因が絡んで不足が生じている可能性があります。この点の検証は、本データだけでは行えません。
方法論: 公表値とAIGENT ACE計算値の分離
Answer: 公表値:job tag令和7年度加工統計のみ。計算値:中央値・平均・最高/最低差・スピアマン相関。欠損:配管倍率11県・施工管理2県・ビル施設徳島欠落。求人賃金は募集水準・実支給額非一致。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 公表値(一次データ) | 厚生労働省「job tag」加工統計(令和7年度)の求人倍率・求人賃金・平均年齢。都道府県別・職種別の値は公表値のまま記載 |
| AIGENT ACE計算値 | 47県の中央値・平均値、最高と最低の差(倍率)、スピアマン順位相関係数。本記事で計算した値 |
- 計算対象は、job tag加工統計データのうち職種「電気工事士」の47都道府県分の行です。求人賃金・求人倍率とも欠損はなく、47県すべてで公表されています
- 求人賃金は公式サイトで幅(例: 20.7〜29.9万円)として公表される値を、加工データでは中間値として保持しています。本記事はその中間値を使用しています
- 順位相関はスピアマンの順位相関係数で、同順位は平均順位で処理しています
- 出典: 厚生労働省「job tag」(仕事探しデータベース)の加工データダウンロード
この分析で言えないこと(限界)
Answer: 求人賃金は募集水準・実支給額非一致。job tag加工統計(網羅性なし)。令和7年度1時点・時系列不可。相関+0.38は傾向のみ・因果非示唆。欠損を0補完せず明示。
- 求人賃金は実支給額ではない: job tagに掲載された求人票の賃金幅を加工した統計値です。残業代や諸手当、賞与を含む実際の支給額、そして個々の求人票の金額を示すものではありません
- job tag加工統計の定義: job tagに掲載された求人データに基づく加工統計であり、地域のすべての求人を網羅するものではありません
- 令和7年度の1時点データ: 単一年度の値のため、時系列の変化は読み取れません。賃金の地域差は景気や人員構成の変化により変動し得ます
- 相関は因果を示さない: スピアマン順位相関+0.38は賃金と倍率の傾向を示す値であり、因果関係や個々の会社の採用の難易度を示すものではありません
よくある質問
Answer: 求人賃金≠実支給額(残業・手当・賞与非含)。新潟倍率8.41倍で賃金25.4万(38位)乖離は背景要因不明。自社水準確認は採用情報診断(無料)で可能。4職種賃金×倍率相関は職種で逆方向(施工管理-0.41)。
Q. この賃金は実際の給与と同じですか?
一致するとは限りません。求人賃金はjob tagに掲載された求人票の賃金幅を加工した統計値です。採用後の実支給額(残業代・諸手当・賞与など)とは異なる点にご注意ください。
Q. 新潟県は求人倍率が最も高いのに、なぜ賃金は下位なのですか?
このデータだけでは理由を断定できません。統計から読み取れるのは「倍率8.41倍(47県で最も高い)」と「賃金254,000円(38位)」が並存するという乖離の事実です。掲載求人の構成や地域の賃金水準など、背景要因の検証は本データの範囲外です。
Q. 自社の採用賃金の水準を確認するには?
都道府県別の公表値を基準に置き、自社が採用したい職種・地域の水準と比べることから始められます。採用情報の公開状況ごと整理したい場合は、採用情報診断(無料)をご利用ください。
よくあるご質問(電気工事士公的賃金・4職種比較・賃金×倍率乖離)
| ご質問 | 回答の要点 |
|---|---|
| 電気工事士の公的求人賃金47県ランキングとは? | 厚労省job tag加工統計(令和7年度)ベース。東京32.5万 > 埼玉32.15万 > 神奈川32.1万。最低秋田23.4万で1.39倍差。中央値27.2万・平均27.55万。 |
| 電気工事士の求人倍率は?賃金とどう関係? | 全国3.84倍。賃金と倍率の相関+0.38(正の弱相関)。新潟は倍率8.41倍(全国1位)ながら賃金25.4万(38位)と乖離。 |
| 4職種の賃金×倍率、職種でどう違う? | 施工管理34.2万/8.62倍、配管28.7万/11.03倍、電気28.4万/3.84倍、ビル施設25.0万/1.03倍。施工管理は相関-0.41(倍率高=賃金低)、電気は+0.38で逆方向。 |
| 公的求人賃金の欠損は? | 配管倍率11県・施工管理2県・ビル施設徳島県欠落。欠損を0補完せず明示。 |
| 設備工事会社の採用ページ、給与を明記するのは何%? | 首都圏4業種400社で到達社中0-2社のみ。電気到達40社中0-2社。業種問わず極めて低い。 |
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