要点:求人ボックス掲載の電気工事士正社員求人125件(月給表記94件)を2026年9月22日に観測した求人給与指数の第2回。月給下限の中央値は26.0万円(指数95.9)で、最高の東京都(30.0万円)と最低の福岡県(24.6万円)に5.4万円の地域差。毎月同じ条件で観測して時系列で追う。
- この記事の結論
- 観測概要
- 読みどころ1: 地域差は5.4万円に拡大、下落は地方中心
対象読者:設備工事会社の経営者・採用責任者

この記事の結論
電気工事士の公開求人125件(正社員・月給表記94件)を2026年9月22日に観測した結果、月給下限の中央値は26.0万円(指数95.9)でした。前回(2026年9月・27.1万円)から1.1万円(4.1pt)の下落です。都道府県別では東京都が30.0万円で最も高く、福岡県が24.6万円で最も低く、地域差は5.4万円(年収ベースでおよそ65万円)あります。
ただし、本指数は各一覧の掲載求人の構成替え(求人の出入れ)の影響を直接受けるため、単月の下落を賃金水準の変化と断定することはできません。東京は前回と同じ30.0万円で横ばい、下落は愛知(25.5→25.0万円)・福岡(25.0→24.6万円)を中心としたものです。時系列が3か月以上積み上がった段階で、傾向の判定が可能になります。
また、76.6%の求人が上限付きの給与表示(前回69.6%から+7.0pt)をしており、給与欄に賞与の言及がある求人は84.0%(前回79.4%)でした。応募者が最も知りたい情報の提示が、採用ページの観測(採用情報公開率指数では給与明記1.2%)と比べると圧倒的に進んでいることが数字で確認できます。
本ページはこの観測を毎月同じ条件で繰り返し、時系列として追う定番ページです。2026年9月の中央値271,000円を基準値100とする指数で推移を記録します。次回観測は毎月第1火曜(次回は2026年10月6日予定)です。
観測概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 観測日 | 2026-09-22(第2回・前回2026-09-14) |
| 対象 | 求人ボックス掲載の「電気工事士 正社員」求人・5都府県 |
| 収集件数 | 125件(うち月給表記94件を計上・年収等31件は除外) |
| 指標 | 月給下限の中央値・都道府県別中央値・上限表記率・賞与言及率 |
| 方法 | 一覧ページの直接取得による統一抽出(求人ID・給与表示・勤務地) |
| 性格 | 提示給与の観測であり実収入の統計ではない。諸手当・賞与は含まない |
## 結果: 月給下限の中央値
| 地域 | 計上件数 | 中央値 | 指数 | 前回比 |
|---|---|---|---|---|
| 東京都 | 22件 | 30.0万円 | 110.7 | ±0 |
| 神奈川県 | 20件 | 29.3万円 | 108.2 | -0.7万円 |
| 大阪府 | 20件 | 27.8万円 | 102.4 | -0.2万円 |
| 愛知県 | 15件 | 25.0万円 | 92.3 | -0.5万円 |
| 福岡県 | 17件 | 24.6万円 | 90.8 | -0.4万円 |
| 全体(5都府県) | 94件 | 26.0万円 | 95.9 | -1.1万円 |
- 指数(基準=2026年9月): 95.9(前回100.0)
- 平均値は27.7万円(中央値26.0万円)。最高提示は42.0万円、最低提示は18.0万円
- 月給の上限を表示している求人: 76.6%(上限付き72件/94件・上限付きの上限中央値は47.1万円)
- 給与欄に賞与への言及がある求人: 84.0%
読みどころ1: 地域差は5.4万円に拡大、下落は地方中心
中央値の地域差は「東京都(30.0万円)− 福岡県(24.6万円)= 5.4万円」と、前回の5.0万円からやや拡大しました。動きを見ると、東京は横ばい、下落は愛知・福岡などの地方で発生しています。単月の数値を賃金水準の変化と読むことはできませんが、「地方の提示額が下がると地域差が拡大する」という構造は、地方設備工事会社の採用難が改善どころか競争力を失っている可能性を示す材料になります。時系列の蓄積で判定します。
読みどころ2: 求人票は書く、採用ページは書かない
同じ時期に行った採用ページ観測では、採用ページに給与を明記していた会社は1.2%でした。一方、求人票ではほぼ全件に給与が書かれており、上限付き表示も76.6%あります。
つまり給与の情報を「見せる」能力そのものは業界にあり、それが常設の採用ページに反映されていないのが現状です。求人媒体に払う費用を払い続けるより、採用ページに条件を常設して直接応募を集めるほうが、この観測が示す範囲では構造的な改善になります。
経営者への意味
- 自社の提示が26.0万円を下回る場合、同じ市場で競合は26〜30万円を提示しています。応募者は横並びで比較できます。自社の位置を把握するだけでも改善の起点になります。
- 上限付き表示(〜47万円)は成長余地のアピールとして機能します。上限表記率が8割近くまで増えた結果、自社が上限を書かないのは相対的な不利になっています。
- 地域差5.4万円は、隣県・リモート商圏での採用や、教育・定着の投資で補える範囲です。提示額だけで勝負しない設計の判断材料にしてください。
調査方法
求人ボックス(求人ボックス.com)に掲載された「電気工事士正社員」の都道府県別一覧ページ(東京都・神奈川県・大阪府・愛知県・福岡県)を、同日中に直接取得しました。各一覧の掲載求人25件から求人ID・タイトル・会社名・勤務地・給与表示・雇用形態を抽出し、給与欄が月給表記の求人(第2回は94件)を計上対象としました(年収・時給・日給表記は除外)。指数は月給下限の中央値を用い、基準月である2026年9月の271,000円を100とします。再観測は毎月、同じ5ページを同じ抽出条件で実施します。URLと判定基準は調査方法書(docs/methodology/electrician-job-salary-index.md)に固定し、企業別データはCSVとしてdata/eeji/に保存・順次公開します。
Limitations
- 求人媒体は求人ボックス1媒体です。ハローワークや大手転職サイトの求人は含まれず、媒体によって掲載会社の層が異なります
- 各一覧の先頭25件を対象とするため、媒体の表示順の影響を受けます
- 掲載求人の出入れ(新規掲載・掲載終了)が中央値に直接影響します。単月の増減を賃金水準の変化と解釈しないでください。傾向の判定は3か月以上の蓄積を待ちます
- 提示給与は実収入ではありません。諸手当・残業代・賞与は含まず、賃金構造基本統計などの実収入統計とは数値が異なります
- 対象は5都府県のみで、全国を代表しません
- 数値は2026年9月22日時点の観測です。掲載終了・更新により、同じURLでも翌月の内容は変わります
FAQ
Q. 公的統計(賃金構造基本統計など)の電気工事士の給与と違うのはなぜ?
本指数は「いま求人市場で提示されている給与」の観測で、公的統計は「実際に働く人の年間実収入」の統計です。母集団(若手中心か全年代か)と性質(提示額か実収入か)が異なるため、数値が異なるのは当然です。両者は併記して初めて意味を持ちます。
Q. なぜ月給の「下限」を使うのですか?
採用側が先に提示する数字は下限であり、応募者が最初に見る数字も下限だからです。上限は実績次第の部分を含むため、指数としては下限の中央値を正とし、上限は「上限表記率」として別に記録します。
Q. 自社の求人を出したいのですが、掲載できますか?
本観測は公開情報の記録であり、求人の掲載・削除の依頼を受けるサービスではありません。掲載内容は各求人媒体での運用に従います。観測方法へのご質問はお問い合わせフォームからご連絡ください。
次回更新と変更履歴
- 次回観測: 2026-10-06(毎月第1火曜)予定。対象ページ・抽出条件は変更しません。
- 変更履歴:
- 2026-09-22第2回観測を追記(中央値26.0万円・指数95.9・地域差5.4万円に拡大)。title内の中央値を26.0万円に更新。
- 2026-09-29表示の訂正: 第2回観測の実施日は2026-09-22です(初版で2026-10-06と誤記載。観測データ自体の変更はありません)。
- 2026-09-14初版公開(第1回観測・基準値271,000円=指数100を設定)。
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出典・参考資料
- 求人ボックス「電気工事士-正社員の仕事-東京都」 — 本観測の対象となる求人一覧ページの例。5都府県(東京都・神奈川県・大阪府・愛知県・福岡県)の同様の一覧ページを毎月同条件で直接取得(取得日: 2026-09-25)
- 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」 — 本文・FAQで比較対象として言及する実収入統計(取得日: 2026-09-25)
- 提示給与の観測値と指数(基準2026年9月=100)は当社独自の観測に基づく。対象ページと抽出条件は調査方法書(
docs/methodology/electrician-job-salary-index.md)に固定
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