Mistake #41 : Super User Everywhere

全員がマスターキー

「面倒だからAdmin権限をつけておいたよ」。
それは、銀行の金庫の鍵を、新入社員やアルバイト、掃除のおじさんにまで配る行為です。
誰がいつ金庫を空っぽにしても、おかしくありません。

🔑 権限ガバガバ診断
  • AWSのIAMユーザーに、とりあえず `AdministratorAccess` をつけている
  • DB接続ユーザーが `root` または `sa` 1つしかなく、全員で使い回している
  • 誰がどのサーバーにアクセスできるか、即答できる管理台帳がない
  • 退職者のアカウントを削除し忘れたことがある
⚠️ 警告:あなたの会社は「性善説」で守られています。
しかし、セキュリティの世界において、性善説は「無防備」と同義です。

01. 権限設定は「面倒」なもの

Alice
Full Access
Bob
Full Access
Intern
Full Access

開発スピードを優先するあまり、「権限を細かく設定するのは時間の無駄」と考えがちです。
「見れない!」と言われるたびに設定を変更するのが面倒だから、最初からフル権限を渡してしまう。
しかし、その「面倒」こそがセキュリティの防波堤なのです。
インターン生が間違って本番DBをドロップしてしまった時、「彼に権限を与えた人」の責任が問われます。

最小権限の原則(PoLP)は、
ユーザーを疑うためではなく、
ユーザーを過ちから守るためにある。

02. 最小権限の原則を貫く

「必要な時に、必要な権限だけを、必要な期間だけ与える」。
これが鉄則です。
普段は「参照権限(ReadOnly)」だけで作業し、テーブル変更が必要な時だけ、
一時的に強い権限を申請する(Switch Roleなど)。
常に「最強の武器」を持って歩き回る必要はありません。それは危険すぎます。

03. 誰がいつ何をしたか

権限管理とセットで必要なのが「監査ログ」です。
アカウントを使い回していると、事故が起きた時に「誰がやったか」を特定できません。
「rootユーザーでログインがありました」というログには何の意味もありません。
個別のIDを発行し、行動を記録することで初めて、「抑止力」と「追跡可能性」が生まれます。

執筆:IDアクセス管理(IAM)チーム

「誰が何をしていいか」を厳格に定義するゲートキーパー。
ゼロトラストセキュリティに基づいた認証・認可基盤を構築する。